二個のシリコントランジスタと抵抗一個を組み合わせて
ゲインというかHFEを可変させる方法をネットで見つけたのでやってみました。
 
ネタ元の人は、ゲルマニウムトランジスタの回路をシリコントランジスタで再現するために
やったみたいですけど、実際はHFEを自由に下げられるだけで、
漏れ電流とかそーゆーゲルマの特性まで再現できるわけではないので、
ゲルマと同じように動作するわけではないです。
 
んで、その方法は
・片方のトランジスタのコレクタの足をカットする
・両方のベース同士を接続する
・エミッタ同士を3K〜の抵抗で繋ぐ
・・・です。
 
回路図にするとこんな感じー。

 
二個で一個のトランジスタみたいに扱うわけですね。
この接続方法に名前があるのかどうかは知りません。
逆ダーリントンとかどうですかねー。

エミッタ間の抵抗値が大きくなると、HFEも大きくなり、
抵抗値が小さくなると、HFEも小さくなります。
 
使うトランジスタによってどのくらいの抵抗値がいいのかまちまちですので、
抵抗値を決めやすくするために、抵抗をトリマにして
測定用の基板をつくりました。 
 
回路図にするとこんなん。

 
元のHFEが大きいトランジスタ用で10Kトリマ使用のと、
100Kトリマで小さいやつ用を作りました。


 
試しにDMMのHFE測定機に繋いだままトリマをいじって、
HFE70に調整してみたところ、HFE230前後の2SC1815GRのペアだとエミッタ間抵抗12K、
HFE500前後の2SC1845Aだと6.8K・・・っつー感じでした。
 
漏れ電流とかのゲルマの特性を利用した回路は無理ですけど、
ゲイン小さい石で作った方がカッコイイFUZZを作るときとか、
これを使って低HFEの2個1トランジスタを作ってみるといいかもですね。
何気にHFE100以下のシリコントランジスタ入手って面倒くさいですし。
 
まあ、ファズ命のぼくはHFE実測100以下のトランジスタをコレクションしてるので、
使いたいときはそれ使えばいいだけなんですけどねー・・・。
でもこれでいつでも低ゲインの石が使えるので便利といえば便利。
 
もしくはトランジスタのゲインのマッチングがシビアなペアが必要なときとか、
この方法でピッタピタに同じゲインに調節できるので、最強かもしれませんですね。