何度も何度も作ってるのに、いまいち愛用しないビッグマフ。 
いい加減最後にしようと、気合入れて作ったです。
 

 
しかも金色。トレードマークのπマークをマスキングして黒抜きに。
回路は、今まで5個作って一番気に入った緑ロシアンを基本に工夫しました。
ネットで緑ロシアンの内部写真見つけて、
驚いたのは酸化金属皮膜抵抗と積層セラコン使ってるバージョンがあるってこと。
積層セラコン使ってトライアングルVer作ったことあるけど、酸金はびっくり。
歪み物はカーボンに限る!・・ってのが信条なんだけど、
そんなこんなで今回は耐圧がでかい酸金をつかって作ってみました。
 

470kだけ1/2Wの金属皮膜で、他は1Wの酸化金属。
コンデンサは積層セラコンで、小さい値はただのセラミック。 
 
クリッピングダイオードは、ロシアンの写真見たら緑のラインが入ってるやつだったので、
同じく緑のラインが入ってる国産の1S953を使いました。
買い置きが大量にあるのに、定番の4148と914をあえて避けてみた。 
違いはあまりないけど。ふひひ。 
 
酸金のおかげか、音が過去最高クラスのぶっとさになってビックリ。
1/2のカーボンとか金皮使うのとはまた違う太さ。
なんつーか低音のジリジリが強いような。
  
トランジスタは2SC1845とゆー国産。
定番の1815のBRグレードくらいのゲインで、ちょっと高品質な感じのやつです。
これが良い味してる。 

あと、入り口から三個目までのトランジスタのエミッタの抵抗を
1Kのトリマ抵抗にしました。
ゲイン的に、USA〜黒ロシア〜緑ロシア〜クリーミードリーマーまで設定可能です。
完全に絞ってゼロにすると、スマパンの2ndアルバムの音そのまんま。
海外でサイアミーズサウンドって言われてるやつね。
  
低音がジリジリブリバリしつつ、ケバケバしたHash感がグジャー鳴って、
地を這う大蛇のようなグラインド感がすさまG。
ぼくが求めるマフはこんなイメージのディストーションっつーか
グランジ的とゆーか、オルタナ的な音です。
ソニックユースマイブラディストーションっぽい、いかにもロシアンマフな音。
  
今まで5個作って個人的に思ったんだけど、 
各種歴代マフの音の違いを決めてる基本ポイントは、
カップリングコンデンサの値とエミッタ抵抗の違いが一番でかいと思う。
パーツの違いとか基板のパターンとか、色々言い出したらきりがないけど、
基本的にはこの二つのポイントで決まってると思います。
あとはトランジスタのゲインが大きいか小さいか、
そしてクリッパに繋がるコンデンサがでかいか小さいか。
って、書き出すとけっこーポイントあるや・・・。 
 
とりあえず、マフはこれでしばらく作らなくてもいいなー・・とか思ったんだけど、
実はケースの穴あけちょっとずれたし、塗装も失敗気味なので、
もっかい最初から作り直したくなりそうな予感。
 
あと、酸化金属皮膜使ったマフが気に入ったので、
ディストーション的じゃなくて、ファズ寄りにチューンしたものも作ろっかなーと。 
初期のロバート・フリップっぽい感じに、トライアングルとかギルドのバージョン的なやつを。